ヒオウギ- Belamcandea Rhizoma - |
ヒオウギはアヤメ科の多年草で、高さは1mほどになります。 日本では、本州以南、そして朝鮮半島、中国の山地や草地に自生します。 ヒオウギは「檜扇」と書きます。 剣状の葉が重なり合った様子が、平安時代の貴族が用いた檜扇に似ていることに由来します。 葉は平らで、長さが30〜40cm、幅は3cmほどで、白っぽい緑色をしており、茎の下部に扇形に並んでいます。 ヒオウギは夏の花で、幾つにも枝分かれした茎の先にオレンジ色の花をつけます。 花の直径は約5cmで、暗赤色の班があります。 果実の中には、球形で光沢のある漆黒色の種子があります。 その色を鳥の羽の色に見立てて、鳥羽玉(ウバタマ)と称しました。 ウバタマは射干玉(ヌバタマ)とも言い、黒・夜・闇・夢などの枕詞です。 広く帰化している北アメリカでも、種子の色から、ブラックベリー・リリーと呼ばれています。 ヒオウギの漢名は射干(ヤカン)といい、根茎を掘り取り、日干しにしたものを薬用とします。 扁桃腺やこれに伴うのどの痛み、または咳止め・去痰に用います。 |
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