プロ野球を社会科する/解説
そもそもは「巨人を棄てる」だったわけです。あれをスポーツ記者の皆さんに発表したら翌朝大騒ぎだったわけなんだけど、とくにスポニチのある記者の方(っつてももういまやデスクのお偉いさんになっちゃってる)がなんかぼくのことを異様に気に入ってくれたというか、カン違いしてくれたというか、特別に取材に来てくれたんですわ。で、経歴とかなんとかテキトーにしゃべったら、翌朝のスポニチの社会面にデカデカとぼくが顔写真入りでのっちゃってたのね。なんかちょっとだけ有名人なかんじ。
この記者さんは以来ぼくにちょくちょく連絡してくれて、巨人が優勝すりゃあ、何かコメントはないかとか、参議院選前になりゃあ何か簡単な感想を書けとか言ってくれて、ぼくもぼくで調子にのってその度に「いやあ、そうですねえ」なんつってしゃべったり書いたりしてた。
あげくの果てには、1995年のプロ野球開幕前に、短い連載をやらないかという依頼も受けちゃった。ぼくも二つ返事で引き受けた。ぼくはこの連載が元で日本テレビの仕事をクビになったというサイドストーリーもあるんだけど、その第2弾で1996年のシーズン前に連載したのがこの「プロ野球を社会科する」なわけです。
前回は各球団についての冗談めかした応援文章だったんだけど、今年は野球の話に終止せず、野球をネタにどちらかというと社会派な文章を書きたいということで、こういうタイトルにさせてもらった。
プロフィールにメールアドレスものせてもらったんだけど、一通もメールは来なかった。なぜか仕事は来たけど。それはスポニチ読者にインターネットユーザーが少ないから?それともたんにぼくの文章がつまらないから?あなた、どう思いますか?
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